僕とアイドル (前編)

 僕は世間一般的に言うとアイドルオタクに分類されると思う。特別、自分がアイドルオタクという自覚もないが、同じCDを複数枚どころか何十枚、いや、百単位で買う。握手もする。チェキも撮る。そうなるとオタクだろう。

 
アイドルにハマったのは、19、20歳の頃で、それまでアイドルもオタクも気持ち悪いと思っていた。(小学生の頃、モーニング娘。加護ちゃんはちょっと好きだった。)吉田豪さんも言っていたが「人は弱っている時にアイドルにハマりやすい」というのは当時、浪人中で疲弊していた僕にも綺麗に当てはまった。好きになるきっかけは、本当にふとしたことで、何気なくテレビを観ていたらAKB48が歌って踊っていた。それが何故かとてつもなく良くて終わるまで釘付けだった。AKBはそれまで名前も知っていたしHPも覗いたりした事があったが、本当に失礼ながらブスしかいねえなって思ってすぐページを閉じた。その頃のAKBはテレビ等のメディアに出たてで、総選挙とかが注目され始めた辺りだったように思う。
 
興味を持ち始めてからは単純で、YouTubeで動画漁ったり、ブログを読んだり、ブスしかいないと思って閉じたHPで各チームのメンバーを覚えたりと、俗に言う『在宅オタク』になって、それが一年程度続いた。それまでアイドルソングに触れずに育った僕は、アイドルであるからこそ成立するような曲を好んで聴いていた。分類するほどの知識も無いが、セカイ系と呼ばれるようなアイドルと自分(オタク)の世界で成り立つ曲やブリっ子的な誰が聴いてもアイドルソングと分かるような曲。そうしている内に、いつの間にか好きな人、『推し』が出来て会いたいとか話してみたいと思うようになった。AKBは掲げてるコンセプト、『会いに行けるアイドル』通りに定期的に握手会が開かれていて参加すれば会いに行けるのだから参加するのは当然だった。最初は握手会に参加した話を友達にすればちょっとウケるかなという気持ちもあったけど。初めて好きになったアイドルは『野中美郷』さんで、始めの内は勝手が分からなかったが話せるだけで嬉しいし楽しいとおもった。今にも一貫していることだけど、好きになるアイドルのタイプはしっかり見ていないとどっかに行ってしまいそうな子だ。
 
(アイドルソングを聴いて来なかったので自己紹介ソングを聴いた時は、これだ…って感じだった。す~めろでぃ♬)
 
(アイドルソングによくある「あなた」のことを好きになったって事が軸にあるのに、メロディは切ない感じだし何もかも完璧。)
 
(この曲も好き、17歳には何かある。ライブ映像が無かった…)
 
大学に馴染めず授業に出て知り合いとそれっぽい会話をして帰るだけの生活をしていた僕にとって握手会は唯一の楽しみと言っても良かったと思う。野中美郷さんは正直あまり人気がある方では無く、よく列が途切れていた。実際の所、どう思っていたかは分からないけど、列を途切れさせたくなくて何回も握手すると「また来てくれた!」と笑ってくれる姿は可愛く、嘘でも嬉しかった。僕のエゴかもしれないが好きな人が他の人気のあるメンバーを暇そうに眺めてる姿を見るのは辛い。
 
野中美郷さん)
 
AKBを好きでいる間に色々オタクについて知った。MIXやらTOやら、新規、古参、生誕祭という文化やそこで行われるメッセージカード集めなどオタクにならないと触れないまま生活していただろう。アイドル側は薄々察してはいるだろうけど握手会が行われている裏で生誕委員がみんなで動いている姿は良かったなあと感じる。
 
好きになったきっかけは書いたけど、AKBを面白いと思い見ていた理由はメディア露出を含むテンポの速さと人間相関図のような物だった。まず、新曲は一定期間で出る上に、それに伴った握手が開催されてその間にはレギュラー番組、連載、Twitterは無かったがGoogle+と常に目に触れる機会があった。映画に漫画もあった。しかも、事ある毎に意図的に又は偶発的に劇的な出来事が起きて目が離せなかった。AKBはメンバーが多いだけあって、それぞれの関係性や歴史に沿った話があって面白いと感じていた。
 
いつ頃からあまり注目しなくなったのか。多分オタクじゃなかった僕にとって目新しかった物がルーチンに感じるようになると共に他のアイドルが見えるようになってきてたんだと思う。幽霊じゃないけどアイドルは見える見えないがあって、その人の価値観から大きく外れている時は見えないんだと思う。オタクじゃない人にアイドルの面白さを話した所で大体伝わらなくて拒絶される。それに、始めは楽しかった総選挙も考える内に辛くなった。総選挙はメンバーの人気順を可視化するという『アイドル』における暗黙の了解を破る面白さ、アイドルとオタクの結託とそれによって生じるストーリーを面白がっていた。けど、コンバットRECさんが言ってたようにアレは残酷ショーであってアイドルが追い込まれて精神も肉体も削られて行く様はもう見たく無い。僕自身面白がって参加していたし面白がるべきじゃないなんて言えないけど、アイドルがアイドルを辞めた後もあの時は楽しかったって思って欲しい。
 
アイドルを商品としか思ってない人達は苦手だ。自ら「アイドルも人なんだよ」と言ってしまうのも苦手だけど。疲弊しないで気持ちを維持したままにするには結局、『好きで通っている』、『会いたい』って理由が結局、一番芯があって強い。好きだから現状にもどかしくなってしまう気持ちもわかるけど。それと、アイドルを好きでいると、『趣味なんだから責任なんか負いたくない・負わない』って言葉を耳にするけど、アイドルも人な訳で(前の文章と矛盾も含みつつ)、人対人だったらそれなりの責任も生じるし、それこそ趣味とか関係無しに何であろうと自分の行動は責任が出るだろうなとは思う。
 

AKBから離れた僕は地下に潜った。

当時(2012-2013年)、地下という環境を知って観に行ったアイドルは、パッと思い浮かぶ所だと、でんぱ組.inc、BiS、リリカルスクール、いずこねこ、アリス十番など。その中でもコンセプトや流れが面白いと思ったのは、でんぱ組.incとBiSだった。どちらも数回程度しかライブは観てない上に語るほど何も知れていないがアイドルのライブが楽しいと初めて感じた。

 
まず、でんぱ組.incについて書くと、僕自身が初めて名前を知って曲を聴いたのはfuture diverだったと思う(記憶が曖昧で怪しいけど)。曲を聴いた時、AKBと同様に今まで触れずに来た音楽で面白かった。でも、またAKBと同様に可愛いと思えるメンバーがいなくてHPを閉じてしまった。その後、色々知っていく過程で流れに乗り遅れたと感じることになるんだけど、僕はワンテンポ遅れていると毎回思う。
 
(良い曲。改めて観ると、夢眠ねむさん可愛い。)
 
その後、また興味を持つキッカケになったのは、『W.W.D/冬へと走り出すお』だった。僕はヒップホップが好きという事もあり、W.W.Dでアイドルが自分のバックグラウンドを音楽に乗せて語る姿は僕にとても馴染んだ。それに曲としての内容もナード層を感じさせる過去の話で、その時、僕が同時期にアイドルとは別でドップリ浸かっていた物(田中面舞踏会など)にも似た感情を抱いた。今考えると、そこら辺の年は誰であっても面白い事を考えて、かつ、行動する事で現状を打破し、周りを巻き込んでいくような事が出来る流れがあったと思う。言葉を借りると『なんかやってりゃ なんかあるっぽい』だ。
 
更にでんぱ組では握手とは違うアイドルとの交流方法に触れることになった。2ショットチェキだ。(チェキ自体もモノとして残るし良いコンテンツだなと思う。)初めて撮った相手は『夢眠ねむ』さんで、ポーズ考えるのか…いつ話せばいいんだ…と色々考えた上に緊張してとても疲れたけど、とても可愛かったことや優しく接して貰った覚えがあり、良い思い出だ。見返すと今より少し若い僕と今と変わらないねむきゅんが写っている。アイドルって年取らないのかな。
 
(でんぱ組のオタクにとって、どんな位置付けの曲になっているか聞きたい。)
 
 次にBiS。BiSは、いま好きなアイドルを追いかける理由にもなっている。
色々な仕掛けや過激な演出で話題になったころにネットで知って(2011-2012年?)、動画を見る程度に収まって足を運ばなかったことは、後悔している。話を聞くだけでも、追いかけていたら楽しかっただろうなーと思う。燃え尽き症候群みたいになってる人も見たりするし。
(グループ自体の動向は、追いかけていた人にしか分からないことがたくさんあるので、割愛します…)
 

youtu.be

(初めに知った曲。脱いでるね。)

 

 それで、いま好きなアイドルを追いかける理由は、メンバーだった『ミチバヤシリオ』さん。数回のライブと数えられる程度の特典会でしか会ったことはないけど、AKBのオタクではなくなってから初めて興味を持って、好きになったアイドルで、話し方やら行動やら、とにかく可愛かったなあと思う。確か、興味を持った時にはもう卒業も決まっていて、あー居なくなっちゃうのかー会えなくなる前に会っておこう程度の軽い気持ちだったんだけど、卒業前にあった24時間ライブと特典会をやるイベントに行って一日に短いスパンでライブ観て会話をしてを繰り返したら、好きになってた。それにプラスして、ハグしてチェキを取れるという過剰接触の影響もデカかったんだろうなぁ…と思う。アイドルオタクは気持ち悪い。それと、アイドルが卒業間近に急速に可愛くなっていくの、あれなんなんですかね。

その後、すぐに女川で卒業して、それで初めて、『本当にアイドルは居なくなるし、会えなくなるんだ…』って実感することで、もし次に興味が湧いたアイドルがいたらできるだけ会える時は会っておかないとって気持ちになってた。
 

 

 (落ちサビを聴くと、未だにさみしい。)
 

(これだけ人がいて、光り物を持っている人がほとんどいないの面白い。)

 

 そこで、

— 音楽ナタリー (@natalie_mu) 2013年5月7日

 これです。この記事です。この記事を読んで当時名前程度しか知らず、しかもアイドルとしての認識(僕自身の)も薄かったバンドじゃないもん!に新メンバーが入ると。そして、その新メンバーの中でも『七星ぐみ』さんがめちゃくちゃ可愛いと。それで興味が湧いて、予定が合ったら今度ライブを見に行こうと決意したが、ライブ数は少なく、予定も合わずで初めて会うのは数か月後になった。

 

 5人組になったバンドじゃないもん!が初の「バンバンバン! バンドじゃないもん!」コールをした様子。下段左から、みさこ、かっちゃん、上段左から、らむね、ぐみ、しおりんご。

(ねえ、見て、集合写真なのに顔が隠れちゃってる。)

  

(このMVが本当に好きで、スポットライト二と人の後ろ姿から始まる感じ、これから何か始まりそうなワクワクさせる感じといい本当に素晴らしい。それと今思うと、メンバーが楽しそうにわちゃわちゃしているのも、AKBとかでギスギスした雰囲気を感じるのが嫌で疲れていた僕には丁度良かったのかもしれない。)

 

バンドじゃないもん!に興味を持った僕は更にオタクとして沈んで行く。(後半に続く) 

 

 

 

 

僕とアイドル ②

まだAKBの話は続くがAKBを好きでいる間に色々オタクについて知った。MIXやらTOやら、新規、古参、生誕祭という文化やそこで行われるメッセージカード集めなどオタクにならないと触れないまま生活していただろう。アイドル側は薄々察してはいるだろうけど握手会が行われている裏で生誕委員がみんなで動いている姿は良かったなあと感じる。

 
好きになったきっかけは①に書いたけど、AKBを面白いと思い見ていた理由はメディア露出を含むテンポの速さと人間相関図のような物だった。まず、新曲は一定期間で出る上に、それに伴った握手が開催されてその間にはレギュラー番組、連載、Twitterは無かったがGoogle+と常に目に触れる機会があった。映画に漫画もあった。しかも、事ある毎に意図的に又は偶発的に漫画のような出来事が起きて目が離せなかった。AKBはメンバーが多いだけあって、それぞれの関係性や歴史に沿った話があって面白いと感じていた。
 

いつ頃からあまり注目しなくなったのか。多分オタクじゃなかった僕にとって目新しかった物がルーチンに感じるようになると共に他のアイドルが見えるようになってきてたんだと思う。幽霊じゃないけどアイドルは見える見えないがあって、その人の価値観から大きく外れている時は見えないんだと思う。オタクじゃない人にアイドルの面白さを話した所で大体伝わらなくて拒絶される。それに、始めは楽しかった総選挙も考える内に辛くなった。総選挙はメンバーの人気順を可視化するという『アイドル』における暗黙の了解を破る面白さ、アイドルとオタクの結託とそれによって生じるストーリーを面白がっていた。けど、コンバットRECさんが言ってたようにアレは残酷ショーであってアイドルが追い込まれて精神も肉体も削られて行く様はもう見たく無い。僕自身面白がって参加していたし面白がるべきじゃないなんて言えないけど、アイドルがアイドルを辞めた後もあの時は楽しかったって思って欲しい。

 

アイドルを好きでいると、『趣味なんだから責任なんか負いたくない・負わない』って言葉をよく耳にするけど、アイドルも人な訳で人対人だったらそれなりの責任も生じるし、それこそ趣味とか関係無しに何であろうと自分の行動は責任が出るだろう。

 
アイドルを商品としか思ってない人達は苦手だ。自ら「アイドルも人なんだよ」とか言い出すアイドルも苦手だけど。疲弊しないで気持ちを維持したままにするには結局、『好きで通っている』、『会いたい』って理由が一番芯があって強いかも。好きだから現状にもどかしくなってしまう気持ちもわかるけど。

僕とアイドル ①

僕は世間一般的に言うとアイドルオタクに分類されると思う。特別、自分がアイドルオタクという自覚もないが、同じCDを複数枚どころか何十枚、いや、百単位で買う。握手もする。チェキも撮る。そうなるとオタクだろう。

アイドルにハマったのは、19、20歳の頃で、それまでアイドルもオタクも気持ち悪いと思っていた。(小学生の頃、モーニング娘。加護ちゃんはちょっと好きだった。)吉田豪さんも言っていたが「人は弱っている時にアイドルにハマりやすい」というのは当時浪人中で疲弊していた僕にも綺麗に当てはまった。好きになるきっかけは、本当にふとしたことで、何気なくテレビを観ていたらAKBが歌って踊っていた。それが何故かとてつもなく良くて終わるまで釘付けだった。AKBはそれまで名前も知っていたしHPも覗いたりした事があったが、本当に失礼ながらブスしかいねえなって思ってすぐページを閉じた。その頃のAKBはテレビ等のメディアに出たてで、総選挙とかが注目され始めた辺りだったように思う。

興味を持ち始めてからは単純で、YouTubeで動画漁ったり、ブログを読んだり、ブスしかいないと思って閉じたHPで各チームのメンバーを覚えたりと、俗に言う『在宅オタク』になって、それが一年程度続いた。それまでアイドルソングに触れずに育った僕は、アイドルであるからこそ成立するような曲を好んで聴いていた。分類するほどの知識も無いが、セカイ系と呼ばれるようなアイドルと自分(オタク)の世界で成り立つ曲やブリっ子的な誰が聴いてもアイドルソングと分かるような曲。そうしている内に、いつの間にか好きな人、『推し』が出来て会いたいとか話してみたいと思うようになった。AKBは掲げてるコンセプト、『会いに行けるアイドル』通りに定期的に握手会が開かれていて参加すれば会いに行けるのだから参加するのは当然だった。最初は握手会に参加した話を友達にすればちょっとウケるかなという気持ちもあったけど。初めて好きになったアイドルは『野中美郷』さんで、始めの内は勝手が分からなかったが話せるだけで嬉しいし楽しいとおもった。今にも一貫していることだけど、好きになるアイドルのタイプはしっかり見ていないとどっかに行ってしまいそうな子だ。

大学に馴染めず授業に出て知り合いとそれっぽい会話をして帰るだけの生活をしていた僕にとって握手会は唯一の楽しみと言っても良かったと思う。野中美郷さんは正直あまり人気がある方では無く、よく列が途切れていた。実際の所、どう思っていたかは分からないけど、列を途切れさせたくなくて何回も握手すると「また来てくれた!」と笑ってくれる姿は可愛く、嘘でも嬉しかった。僕のエゴかもしれないが好きな人が他の人気のあるメンバーを暇そうに眺めてる姿を見るのは辛い。